エネルギーメールニュース 2017年8月第1週号 No. 0230

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今週のエネルギー関連動向解説

1. 欧州政治の表向きと現実の乖離、エネルギー面でも

2. 欧州は電気自動車推進で世界的優位性のある既存産業を犠牲に?

3. 本年はまだまだ増える石油需要、積極的な新規油田開発

4. エネルギーを中心に回るロシア、米国、欧州の政治

5. 欧州が狙う気候変動ビジネスの狙いはアフリカ?

7月28日に、昨年4月に$1,000の予約金をとり50万台近い事前予約を獲得し、大きな話題を呼んだ、Teslaが量販BEV「Model 3」の最初のデリバリーを行いました。その納車発表会でElon Musk CEOは、「これからの数ヶ月、生産対応で地獄の苦しみ」と述べましたが、品質を確保しながら一気に年産50万台規模まで引き上げることは確かに地獄の苦しみでしょう。

この「Model 3」立ち上げを巡るトピックスは、次週に関連ニュースを合わせてお伝えするつもりですが、星さんが1で取り上げた欧州各国の将来の内燃エンジン車禁止のアドバルーンが政治家のスタンドプレーだけに終わるのか、そのまま突っ走るのか、この「Model 3」が試金石になると見ています。

「Model 3」の事前予約のうちで米国分がどれくらいは判りませんが、米国向けの納車が増えると、年内にもTeslaに割り当てられている$7,500/台の購入者の税額控除が上限台数に到達します。加州では、このインセンティブ打ち切りを懸念して、州独自の補助金付与を州法として決めましたが、それもいつまでも続けられないでしょう。

補助金が打ち切られたときに販価を下げても、それに見合ったコスト低減を達成して収益を確保することが求められますが、金融アナリストが言うほど、電池を含め、電気駆動部品のコスト低減は容易ではありません。充電インフラ整備にも、巨額の公共資金が投入されているのが実態で、この費用もいずれ、ユーザ負担に跳ね返ってきます。

エネルギーとセットで低カーボン自動車への転換を急ぐ必要はありますが、その普及の決め手は結局のところマーケット、割高で、商品魅力が劣るクルマでは、マーケットを冷やしてしまい、マーケットがシュリンクしてしまっては、古い高カーボン車が多く残り、逆効果ともなりかねません。

自動車メーカーがHV含めた内燃エンジン車の低カーボン化をサボってしまい、将来に禍根を残すことを懸念しています。
 



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